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技法

感光性樹脂フィルム(フォトポリマーフィルム)

Skylight ................... 銅版を腐蝕しない方法の "ポリマー凹版" に。 

Puretch ................... 金属版を腐蝕するためのフォトエッチング用フィルム。

詳細は指 原稿の作り方 (2023年2月に訂正加筆しました)
ブログで紹介指ブログの中でもいろいろ紹介しています。


ハードグランド

アクリルグランドを塗布する上で重要なポイント

1 版の汚れ除去 --------------------- De-Solv-it(植物由来の溶剤)など
2 版の酸化膜除去 ------------------ 酢と塩
3 版の脱脂 -------------------------- 消毒用エタノール / 醤油 / クリームクレンザー など
4 グランドを完全に乾かす ------- ウォーマーや電熱器(60℃〜70℃くらい)で20分

作り方
サクラ水溶性版画絵の具にリキテックスジェルメディウムを混ぜたものを使用。
<材料>
• サクラ水溶性版画絵の具(黒色) 2容量 
• リキテックス ジェルメディウム 1容量

塗布
版の汚れを落とし酸化膜除去と脱脂してから、上記材料をよく練り、ローラーで版に塗布する。この時、版を暖める必要はありません。全体に均一に塗布します(あまり厚くならないように)。

乾燥

ウォーマー(電熱器)で加熱して完全に乾かします。

<下絵の転写>
鉛筆(B4くらいの濃い鉛筆)で描いた下絵をプレス機を使って版に転写します。または白色のカーボン紙で転写。

グランドの除去
以下のものが使用出来ます。
• リンレイ オール床クリーナー

グランドを除去した時に、版に細かい波紋のような模様が現れることがありますが刷りに影響しないことが多いです。金属磨きで磨くと消えてなくなります。

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伝統的な油性グランドの場合
シャルボネール社の固形のボールグランドなど。
グランドの除去はDe-Solv-itを使用。
(De-Solv-it を使用することで有機溶剤不要です。)


ソフトグランド

(マルニックス・エヴェラールト氏考案)
作り方
<材料>
• ゼネフィルダーズ クレヨンブラックNo.1803(グラフィックケミカル)20g
• 蜜蝋またはソイワックス 20g
ジャム瓶などの金属製のフタに材料を入れてウォーマーなどで加熱し混ぜて溶かす。
塗布
ウォーマー(ホットプレート)で版を加熱しローラーで均一な薄い層にのばします。
腐蝕
塩化第二鉄液を水でかなり希釈した腐蝕液を使用。12.5ボーメくらいになるようにする。
ハードグランドに使う腐蝕液では強すぎるので、ソフトグランドが剥がれてしまいます。

グランドの除去
植物油とウエスで拭いて食器用洗剤または石鹸で水洗します。

詳細は以下の湊七雄さんのサイトにある技法書をご覧ください。
http://www.shichiominato.com/publication
(NON-TOXIC INTAGLIO PRINTMAKING ノントキシック銅版画への誘い)


エジンバラエッチ液(Edinburgh Etch)

このエッチングテクニックはエジンバラ(Edinburgh)の版画家、Friedhard Kiekeben によって見つけだされました。
( 参考文献: "The Contemporary Printmaker by Keith Howard"中のNew Etching Chemistry by Friedhard Kiekeben)

腐食中に沈殿物ができません。

特徴 
●腐食スピードは塩化第二鉄液と比べて約2倍弱、早く腐食します。
●クエン酸濃度を一定に保つために蓋をして出来るだけ蒸発を防ぐようにするとよいでしょう。
●液の耐久性は2~3年。劣化した腐食液は油性の黒いオリーブ色になる。腐食能力が突然落ちる。

作り方 (銅板を腐食させる場合)
4/5の塩化第二鉄の飽和溶液に1/5のクエン酸溶液を加える。クエン酸溶液は、3/4の温水に1/4の無水クエン酸粒を溶かす。

(例)
『5Lのエジンバラエッチ液を作る場合』
750ccの温水に250gの無水クエン酸粒を溶かします。
クエン酸が溶けたら、4Lの塩化第二鉄液(飽和溶液)を加える。

『10Lのエジンバラエッチ液を作る場合』
1.5Lの温水に500gの無水クエン酸粒を溶かして、8Lの塩化第二鉄液(飽和溶液)を加える。